歯の「クリーニング」とは、歯垢・歯石・着色を除去することです。プラークとも呼ばれる「歯垢」は、歯ブラシで磨くと除去できます。しかし、磨き残しなどにより歯垢が2~3日ほど歯に付着し続けると、唾液中のミネラル成分とくっついて「歯石」に変化してしまいます
クリーニングの具体的な施術内容は歯科医院や患者の症状によって多少異なります。一般的には、磨き残しの確認後、専用器具を使った清掃と研磨が行われ、仕上げにフッ素やトリートメント剤を表面に塗って歯の強化をして終了になります。
【目次】
1 歯のクリーニングが必要な理由
2 クリーニングがおすすめな人
「歯石」は一度できてしまうと普段の歯磨きだけではなかなか落とせず、細菌の温床になります。歯石は放置しておくことで歯周病の原因にもなります。
歯周病は、口腔内の骨を溶かす病気であり、生活習慣病の一つです。放置しすぎると歯が揺れるようになり最終的に抜歯になることがあります。
歯周病は、糖尿病などの生活習慣病や動脈硬化などとも大いに関わっています。歯周病菌の増殖を促す歯石を除去することは、健康維持の手助けになります。
さらに、口腔内の細菌は歯石を足場として増えていきやすくなります。その菌が発生させるガスが「口臭」につながります。どんなに歯磨きしていても気になっていた口臭が、歯石の除去によって改善することもあります。
1、歯磨きが苦手・歯並びが悪い 歯磨きは毎食後〈1回につき3分間以上〉〈上下の永久歯28本(親知らずを含めると32本)〉をそれぞれを丁寧に磨き、また歯ブラシが届きにくい歯間部はデンタルフロスを用いてきれいにするのが理想です。 ここまできっちりできないという人や、そもそも歯磨きが苦手だという人にとって、歯のクリーニングは日々の不完全を補う手段として有効です。特に歯並びに自信がない方の場合は「磨き残し」が 多くなりがちなので、定期的にクリーニングをすることをおすすめします。 歯石がなくなり、様々な菌の増殖が抑えられれば、歯周病予防だけでなく虫歯予防や口臭対策にも効果的です。
2、愛煙家・色素が付きやすい飲食習慣の方 喫煙者や、紅茶・コーヒー・ワインなどの色の付きやすい飲食物の愛好家も歯のクリーニングはおすすめです。タバコのヤニ・ワインのポリフェノール・コーヒーや紅茶のタンニンの色素は時間をかけて沈着し、歯を黄ばませていきます。定期的に歯のクリーニングを行うことで、頑固に沈着した汚れを落として本来の歯の白さを取り戻しましょう。
クリーニングによって歯の表面の汚れや色素を取り除くことができれば、歯が本来持つ白さになります。日頃の歯磨きでは落ちなかった汚れがなくなることで、歯が見えた時の印象が改善します。 口内環境の改善から健康をサポートし、見た目の印象の改善につながるという点が「クリーニング」のメリットと言えます。
野田駅前歯科クリニック 統括院長 枝澤