歯の治療では、被せ物や詰め物の処置が必要なケースがあります。
被せ物や詰め物をしてしまうと、お口を開けたときや笑ったときに目立ってしまうのではないかと気になりますよね。
保険診療で白い被せ物や詰め物の治療は可能なのでしょうか。
今回は、保険で治療できる白い被せ物・詰め物についてご説明します。
実は現在、ほとんどの部位の歯が保険診療で白い被せ物にできます。
保険診療で使われる白い被せ物は、CAD/CAM冠(キャドキャム冠)と呼ばれる人工歯です。
CAD/CAM冠は、プラスチックとセラミックを混ぜ合わせて作製されます。
自費の被せ物と比較すると強度や審美性に劣りますが、保険診療で白い歯を実現することができます。
また、金属不使用ですので金属アレルギーを起こす心配もありません。
適応部位:現在は、一番奥の歯(第二大臼歯)以外にはCAD/CAM冠が保険適応です。
ただし第一大臼歯へのCAD/CAM冠治療には、上下左右4本の第二大臼歯があることが条件となります。
前歯や奥歯にも保険診療が可能なCAD/CAM冠ですが、強度的にお勧めできない場合も多々あります。
前歯への保険診療では、裏側のみ銀色になっている前装冠での治療となるケースが多いです。
強度:金属の被せ物と比較して強度に劣ります。
そのためCAD/CAM冠治療では、金属の被せ物より厚みが必要(2倍以上)であるため、ご自身の歯を大きく削る必要があります。
お手入れ:金属不使用のCAD/CAM冠ですが、金属と比べると汚れが付着しやすいです。
そのため、お手入れが不十分であると再度虫歯になったり歯周病が進行しやすいというリスクもあります。汚れのつきやすさは、セラミック>金属>プラスチックになります。
2022年4月より、CAD/CAMで作製される詰め物も保険診療可能となりました。
ただし、金属の詰め物と比べると圧倒的に強度に劣るため、金属で作製する場合よりも2倍以上深く削ることになります。
さらに、深く削る事でより滲みやすくなってしまいます。
まだまだ銀の詰め物をお勧めするケースが多いのが現状だと思われます。
今回は、保険で治療できる白い被せ物や詰め物としてCAD/CAMをご紹介しました。
確かに白い被せ物や詰め物は銀色のものと比べて審美性に優れており、さらに保険適応となるととても魅力的な治療法だと感じます。
しかし、どんなに美しい被せ物や詰め物で治療ができたとしても、噛み合わせを考慮すると好ましくない場合もあります。
見た目の良さだけでなく、長い期間正しく噛むことができるような被せ物や詰め物の治療を、担当医の先生としっかり相談して選択されることをお勧めします。
野田駅前歯科クリニックでは患者さんが安心して受診できるよう、丁寧な説明を心がけ診療に励んでいます。
お口の中で何かお困りごとがありましたら、ぜひご相談ください。